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乾電池の発明は遅刻がきっかけ!?世界で初めて乾電池を発明した日本人・屋井先蔵

乾電池の発明は遅刻がきっかけ!?世界で初めて乾電池を発明した日本人・屋井先蔵

屋井はこのときの経験が引き金となって、電気で常に正確に時を刻む「連続電気時計」の開発に、情熱を注ぐようになりました。屋井の努力によって「連続電気時計」は完成しましたが、売れ行きはあまりよくありませんでした。その理由は、電源に使っていた液体電池(湿電池)にありました。液体電池には、「冬になると内容物が凍り使えなくなる」、「ひんぱんに液漏れが起きるのでメンテナンスが面倒」といった欠点がありました。

そこで屋井は課題を解決すべく新たな電池の開発に着手。日中は親戚が営む工場で働きながら、それ以外のほぼすべての時間を研究と開発に費やし、試行錯誤の末に薬液が浸み込んだパラフィンで炭素棒を固めて、液漏れしづらく改良した電池をつくりあげました。こうして、冬にも凍らず、液漏れしない電池が造られました。この電池は、従来の「湿電池」に対して「乾電池」と名づけられました。

ところが、そのころの日本では電気製品が普及していなかったため、屋井の乾電池は発売当初、思うように売れません。

3ページ目 屋井の発明した乾電池が国際的に関心を集める

 

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