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せんば山のタヌキの正体は徳川家康!?童唄「あんたがたどこさ」にまつわる異説を紹介

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せんば山のタヌキ=徳川家康?

時は幕末、戊辰戦争(慶応四=明治元1868~明治二1869年)において薩長軍が上野の戦闘で敗走する彰義隊(しょうぎたい。旧幕府軍)の残党を追撃するべく、仙波山に隣接する川越城に駐屯。

城内に収まりきらない兵士たちが仙波山にも陣を張り、それを珍しがった子供たちが近づいていった時のやりとりが、唄に描写されているのかも知れません。

そして仙波山のタヌキというのは、日本三大東照宮の一社・仙波東照宮に祀られている、戦国一の「古狸」。

つまり、唄の中に登場する「せんば山のタヌキ」とは仙波東照宮に祀られている初代将軍・徳川家康=徳川幕府を表わし、それを撃つ(討つ)猟師とは薩長軍を表わし、徳川幕府というタヌキを撃ち殺し、煮て、焼いて、食って……最後は「木の葉で隠して」……つまり「用に足して」しまえ、というオチがつきます。

……しかし、よくできた話ながら決定的な証拠がないため、仮説の域を出るものではありませんが、もしかしたら、誰もが唄ったことのある童唄に「そんな謎が秘められていたのかも知れない」と思うと、ちょっとワクワクしてしまいます。

※参考文献:太田信一郎『童歌を訪ねて』富士出版、昭和63年5月30日発行

 

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