龍馬暗殺の嫌疑で流罪、謎の死を遂げた最後の新撰組隊長「相馬主計」とは?:4ページ目
生粋の佐幕でもなく、かといって元薩長の人間には信用されず、精神的に行き場がなくなったのでしょうか?東京に出ず新島で暮らしていたなら、もしかして天寿を全うしていたかもしれません。
最後に、新島を離れるときに残した句を紹介します。
「さながらに そみし我が身は わかるとも 硯の海の深き心ぞ」
硯のように暗い海の底がわからないように、自分の思いは誰にもわからない、と言う意味のようです。句は石碑に記されています(新島村)。あなたはこの詩から、どのようなメッセージを受け取りますか?
- 参考文献:『新撰組始末記』(子母澤寛)、『贈友談話』日野市立新選組のふるさと歴史館蔵、『新選組全隊士徹底ガイド』(前田政記)
- トップ画像:「箱館大戦争之図」永嶌孟斎画