幕末に翻弄されながらも気高く生きた会津 松平照姫:3ページ目
照姫さまの感動的エピソード
才色兼備だったといわれる照姫には、若松城籠城中の感動的なエピソードが残っています。
照姫率いる城内の女性たちは、負傷者の手当・炊事・消火活動・弾薬の製造などを担当していました。戦いが激しくなり、城内の包帯がなくなると、照姫は自分の高価な着物や帯をほどいて包帯の代わりにするようにと指示したのです。
1868(明治元)年9月22日に城門に掲げられた降伏の白旗も、照姫が女性たちとともに縫ったものといわれています。
戦場となった会津で、幕末という時代に翻弄されながらも気高く強く生きた照姫は、城内の女性たちが「照姫さまのために」とついていきたくなるような、頼れるリーダーでもあったのです。