日暮里の名物といえば、ひとつはネコ!ネコのグッズが置いてあるお店があったり、夕やけだんだんの階段で日向ぼっこをしていたりと、ネコとの出会いがたくさんある日暮里・谷中界隈。
そんなネコを堪能できる展覧会が9月から開催されています。その名も「猫百態―朝倉彫塑館の猫たち―」。朝倉彫塑館という美術館での展示です。
朝倉彫塑館(あさくらちょうそかん)とは?
日暮里駅西口から徒歩5分の場所に朝倉彫塑館はあります。明治から昭和にかけて活躍した彫塑家・朝倉文夫の彫刻作品を展示している美術館。建物は朝倉文夫の住居兼アトリエで、住居部分は和風の作り、中庭もあるという素敵なつくりです。彫刻作品だけでなく、建築としてもとても見どころの多い空間になっており、晴れた日は屋上庭園にも出られてスカイツリーも望めますよ。
中に入る際は靴下着用を推奨されているのでサンダル履きの人は要注意。また、靴を持ち歩きながら観るので、大きな荷物はおすすめできません。
特別展「猫百態―朝倉彫塑館の猫たち―」を観る!
さて特別展「猫百態」です!朝倉文夫はネコが好きで、ネコに囲まれた写真も残っています。朝倉彫刻の特徴は、とにかく写実的であること。ネコ以外の彫刻作品もありますが、それらも写実的に作られています。
人物だと、似てない銅像や彫刻作品が各地にありますが、朝倉文夫はとにかく人物そのまま写しとることを旨としていました。だからネコがまるで生き写し。ほんの少しのキャラクター性もありません。寝ているネコ、のびするネコ、親子のネコ、獲物を狙うネコなど、ネコの一瞬を切り取ったような作品が並びます。もう、かわいい、のひと言です。
メインの展示はアトリエですが、書斎など館内の他の部屋にも展示されていて、思いがけずネコ(彫刻)と遭遇することになります。それもまた楽しい。館内のあちこちにある作品についての解説パネルも、ネコ作品を観る上で興味深いです。
産後のネコ、病気のネコなど、普通は作らないだろう、というテーマの作品を作っていることにネコ好きの何やら執念めいたものを感じます。朝倉文夫はネコを丸ごと愛していたような印象を受けます。
世のネコ好きの皆々様には絶対に行ってほしい「猫百態」の展示は2017年12月24日(日)まで開催されています。詳しいご案内はホームページでご確認ください。