江戸時代を代表する浮世絵師・喜多川歌麿。代表的な作品には寛政三美人やビードロ(ポッピン)を吹く女などがあります。美人画の作品を得意としており、繊細な描線は女性のしなやかさをより一層引き立てます。
そんな喜多川歌麿の美人画作品「深く忍恋」が、フランス・パリのオークションにかけられ、日本の木版画史上最高額の74万5000ユーロ(約8800万円)で落札されました。
深く忍恋という作品は喜多川歌麿の「歌撰恋之部」のうちの1枚で、歌麿が得意とする美人画の最高傑作のひとつと言えるでしょう。
当初の落札予想価格は約10万ユーロ(約1190万円)だったそうですが、それをはるかに上回る額での落札だったのですね。
江戸時代の浮世絵作品は海外の人気によって、そこから日本でも再評価されるようになったという歴史もあり、今回の高額での落札は海外での浮世絵人気を改めて感じさせてくれる出来事ですね。