手洗いをしっかりしよう!Japaaan

【豊臣兄弟!】女性や子供まで大量処刑…なぜ“人たらし”の秀吉(池松壮亮)は残虐な暴君へ変貌したのか

【豊臣兄弟!】女性や子供まで大量処刑…なぜ“人たらし”の秀吉(池松壮亮)は残虐な暴君へ変貌したのか:3ページ目

「人を信じる秀吉」から「人を恐れさせる秀吉」へ

秀吉はなぜ残虐性をおびた人間になっていったのか。ここからは、筆者の私見を述べていきます。

筆者は、秀吉の残虐性は生まれつきの性格というよりも、戦国の権力闘争の中で次第に形成され、強められていったのではないかと考えます。

足軽という身分から急激な出世によって織田家中のトップに躍り出た秀吉。そこには周囲からの警戒や妬みがつきまとっていたはずです。

それでも秀吉は、卓越した才能で天下統一へと突き進み、やがて自分自身が「絶対的な権力者」になっていきました。

しかし、権力を手に入れたからといって、不安が消えるとは限りません。むしろ低い出自や、身体的特徴などに対するコンプレックスを抱えていたとすれば、権力者としての地位を脅かすものに対してより過敏になった可能性も考えられるのです。

その過程で秀吉の人を惹きつける力は、いつしか人を恐れさせる力へと変質していった。そして自分に逆らう者を容赦なく処罰する残虐性を帯びていったのではないかと考えるのです。

『豊臣兄弟!』でも、信長に代わって自分が天下人になると決意した秀吉には、かつての人情味あふれる姿が少しずつ消えていくように感じられます。

これからドラマではその変化をどのように描いていくのか、注目していきたいと思います。

※参考文献
藤田達生著 『秀吉神話をくつがえす』 講談社

 

RELATED 関連する記事