『豊臣兄弟!』宿老追放は信長の慈悲か粛清か?元親はジェンダーレス?安藤父子の最期…史料から第25回を考察:5ページ目
宿老追放は信長の慈悲だった?
かくして宿老たちが追放された後、安土城の天守閣でたそがれる信長の元へ、お市(宮崎あおい)がやって来て言いました。
曰く「疑いだから追放で済んだ。確証が出て来たら、追放では済まなかった(≒死罪)」とか何とか。つまりこれは「追放は信長の慈悲だ」と言いたいのでしょう。
これに対して信長は「役立たずを追い出しただけだ。覇道の者に情けは要らぬ」的なことを言っていました。要するに「天下一統のため、非情にならざるを得ない兄(信長)を、妹(お市)だけは理解している」と言いたいようです。
しかし謀叛の疑い時点で罰していたら、それが冤罪だった場合にどうするのでしょうか。戦国時代に現代の法感覚を持ち出しても意味はありませんが、いくら戦国時代であっても疑惑だけで断罪していたら、それこそ誰もついて来なくなります。
戦国時代においても「疑わしきは罰せず」が、ある程度は適用されていたのではないでしょうか。
光秀が本能寺の変を起こした理由は?
前回のラストで「本能寺の変まであと2年」と出て来たものの、今回はカウントダウンがなかったのは、何か意図があるのでしょうか。
さて、四国方面の交渉を任されていた光秀は、信長から「気が変わったので、四国の切取りは反故にする。長曾我部元親を納得させるよう説き伏せろ」と命じられます。
そこへ舞い込んだ旧主・足利義昭からの「信長を討て」という密書。光秀がどうしたものかと葛藤する様子が描かれていました。
近年の研究では、いわゆる本能寺の変(光秀の謀叛で信長が横死する事件)の理由は、信長の四国政策が原因と考えられています。
今まで四国方面の平定を任されていた光秀が、更迭されて秀吉の応援で中国地方へ行くよう命じられました。これを不満に思った光秀は、たまたま(いつもの如く?)油断し切って隙だらけだった信長を討った……というのです。
※関連記事:
『豊臣兄弟!』本能寺の変は“老い”が引き金だった?明智光秀を謀反へ追い込んだ「残り時間」という恐怖
果たして本作における本能寺の変は、どのように描かれるのかが注目です!
第26回放送「信長を笑わせろ!」
信長(小栗旬)は、長宗我部元親(磯部寛之)との約束を翻し、労せずして阿波と讃岐を手中に収める。元親は激怒し、間を取り持った光秀(要潤)は苦しい立場に陥る。そんな中、信長は甥の信澄(緒形敦)が長宗我部と内通して謀反を企てていると疑い、蟄居を命じる。光秀から事の顛末を聞き、信長の苦しみを察した小一郎(仲野太賀)と秀吉(池松壮亮)。羽柴家一同である計画を立て、信長と市(宮﨑あおい)を長浜城に招く。
※NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。
大河『豊臣兄弟!』の新たな相関図が公開!次回7月5日放送「信長を笑わせろ!」あらすじ&場面写真
信長が気まぐれに四国政策を覆したことから長曾我部元親が激怒し、光秀は板挟みとなってしまいます。また今回クローズアップされた織田信澄(緒形敦)が蟄居を命じられてしまいました。
とかく非情にならざるを得ない信長の胸中を察した羽柴兄弟が、信長とお市を長浜城に招待してホームパーティが行われるようです。
果たして小一郎と秀吉は、信長を笑顔にできるのでしょうか?……あれ、羽柴兄弟は中国地方で毛利と戦っているはずでは?いえいえ、激しい戦が続いているのですから、たまには息抜きも必要ですよね。来週も、楽しみに見届けましょう!
※「豊臣兄弟!」関連記事:
【豊臣兄弟!】美少年・森乱(蘭丸)は実際に強かった!?「安土相撲大会」に隠された“権力誇示”の真実
【豊臣兄弟!】右腕切断も恩賞はなし…秀吉の影武者・犬飼秀長が背負った過酷すぎる生涯
※トップ画像:NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式Xより






