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『豊臣兄弟!』秀吉が生涯悔いる見捨てた尼子勝久と家臣・山中幸盛との信頼関係…第22回を考察

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辛い記憶を自ら封じ込めようとした秀吉だが

陣を引き上げた秀吉軍は書写山・円教寺に陣を構えます。秀吉は良心の呵責に苦しめられ「すまない」と夢の中で泣いて詫びるほど。彼らの幻をみて後退り足を踏み外し軒先から落ちてしまいます。

頭を打った衝撃で記憶を無くす秀吉。

信用していた相手の謀反や裏切りなど戦国時代は日常茶飯事。けれども、裏切られるより「信じてくれた相手を裏切り見捨てる」ことのほうが遥かに辛い。

相手への申し訳なさと自分を責め苛む気持ち、両方に苦しみます。秀吉が無意識ながら一時的に記憶を封印したのは、罪悪感で潰れそうな自分を守るためかもしれません。

そんな兄を助けるため、小一郎はさまざまな手を尽くすも気の抜けたようなままの秀吉。けれど、心配して訪れた母・なか(坂井真紀)が作った粥で、尼子軍を思い出し記憶が戻った様子です。

おっかさまの「記憶を無くしたいほど辛い思い出なら、いいんじゃないかねそのままで。また百姓に戻ればいい」という言葉。一見そんな気楽な〜と思いますが、実は自分を追い詰めず壊すことなく「生き抜く」ための真理のような気がします。

名前を刻めば願いが叶うかわりに災いもかかるという円教寺の曰くつきの柱に名前を刻む小一郎。そんな弟の熱意も通じ、秀吉は「忘れたい苦しく辛い思い出もあるが、忘れたくない思い出もある」と、完全に記憶を取り戻しました。

小一郎が、自分の名前を刻んだ柱は現存しています。

本編後の『紀行』書写山・圓教寺の寺の宝物が所蔵されている「食堂」の柱に「羽柴小一郎」「天正六年」といった刻み文字がある(家来が落書きしたとか)ことが紹介されていました。

大河は、予告後、最後の「紀行」まで観て大河です。

とうとう半兵衛との別れのときが

ところで、心に染み入る歌を披露した、尼子勝久を演じた渡邉蒼さんは大河「西郷どん」で西郷隆盛の少年時代を演じた人。歌とダンスを学びミュージカルにも出演しています。山中幸盛を演じた廣瀬友祐さんは、ミュージカルスターとして実績がある人。二人の歌声は朗々と美しく響き、それゆえに一層の尼子軍の悲哀が増し涙を誘いました。

来週、6月14日(日)第23話『さらば半兵衛』。奇しくも、6月13日は竹中半兵衛の命日。登場から今まで、軍事オタクぶりを発揮しつつ徐々に打ち解けてきて仲間に馴染んできたところなので退場が惜しまれてなりません。

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大河ドラマには、「史実に忠実」なドキュメンタリーを求める派もいれば、ただ歴史を辿り再現するだけではなく「描かれる人間を知る」「納得力のあるストーリー」を求める派もいるのが興味深いところ。

次回は、菅田将暉さん描く竹中半兵衛という人間を、最期までしっかりと観たいと思いました。

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