『豊臣兄弟!』なぜ慶(吉岡里帆)や寧々(浜辺美波)は男に媚びない?実は史実に近い戦国女性の姿:3ページ目
『豊臣兄弟!』で描かれる女性の姿は史実に近いのか
それでは最後に、『日欧文化比較』の日本女性に対する記述をまとめてみましょう。
●女性が単独で行動する。
●処女性が重視されない。
●公衆の面前で男女が会うことが珍しくない。
●結婚・離婚に女性の意思が介在する。
●財産を個人で持つ。
このようなことから、慶の密会に何か理由があるにせよ、彼女が外で男と会うことは何ら咎められることではなかった。
また、直が父に断りもなく小一郎と村を出ていくことも不思議なことではなく、寧々が藤吉郎のプロポーズをみんなの前で受け入れることも、屋敷の外で抱き合うことも、当時の女性たちにとっては当たり前の行動であったわけです。
つまり、『豊臣兄弟!』に描かれる女性たちの姿は、決して現代的に脚色されたものではなく、中世から続く戦国女性の在り方を、極めて忠実に映し出している可能性があります。
そのように考えると、『豊臣兄弟!』は、私たちが抱いてきた「戦国女性=不自由」という先入観を覆らしてくれるドラマであるとも言えるでしょう。
※大河ドラマ「豊臣兄弟!」関連記事:
【豊臣兄弟!】謎多き慶(吉岡里帆)の正体。背中の刀傷、密会の男は誰か…史料を交え13話『疑惑の花嫁』を考察
『お前たち織田の者には、指一本たりとも触れさせぬ!』嫁いできた夜、夫となる小一郎に(仲野大河)に、胸の中の覚悟を吐き出した慶(吉岡里帆)。この婚礼は慶にとっての「初陣」。まるで「宣戦布告」のよ…
『豊臣兄弟!』主君を売る裏切り者…悪役ぶり全開の朝倉景鏡(池内万作)に待つ哀れな最期
NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」、第13回放送「疑惑の花嫁」の劇中で強烈な印象を残したのが、浅井長政(中島歩)に圧力をかけ、嫡男・万福丸を人質にとり織田信長(小栗旬)を裏切るよう迫った朝倉景鏡(池内万作…
『豊臣兄弟!』また“弟”に裏切られるのか…織田信長と浅井長政の絆を狂わせた絶望の謀反を考察
「浅井長政、謀反にございます!」とうとう、聞きたくなかった知らせが。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の第13話『疑惑の花嫁』のラストシーン。「我が忍びからの知らせが!」と、柴田勝家(山口…
※参考文献
網野善彦著 『日本の歴史をよみなおす』ちくま文芸文庫



