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暗闇で極楽とつながる神聖な宗教儀式…江戸時代の庶民が熱狂した「戒壇めぐり」の正体

暗闇で極楽とつながる神聖な宗教儀式…江戸時代の庶民が熱狂した「戒壇めぐり」の正体:2ページ目

江戸時代の参拝方法

江戸時代の善光寺参拝は、単にお堂に入るだけではなく、非常に緻密な手順が決まっていました。

精進潔斎(しょうじんけっさい): 参拝者はまず、宿坊(しゅくぼう)に泊まって身を清めました。肉や魚を断ち、翌朝の「お数珠頂戴(おじゅずちょうだい)」という、住職から頭を撫でてもらう儀式を受けてから本堂へ向かいます。

本堂での読経: いきなり戒壇に潜るのではなく、まずは本尊の阿弥陀如来に手を合わせます。この「表の参拝」のあとに、いよいよ「裏の体験」である戒壇めぐりへと進みました。

本堂の脇から地下へ降りる階段があり、ここで案内人の僧侶から「これより先は極楽の入り口なり」といった説明を受けます。

江戸時代の3つの鉄則

当時の人々が守っていた、現代よりも少し厳しい作法がこちらです。

  • 右手の位置は「壁から絶対に離さない」。右側は「聖なる側」とされ、壁を伝うことで本尊との繋がりを確認しました。
  • 声は「無言」または「念仏」。雑談は厳禁。暗闇の中で「南無阿弥陀仏」と唱える声だけが反響する、極めて神秘的な空間でした。
  • 足運びは「すり足」。前の人にぶつからないよう、また見えない段差で転ばないよう、慎重に一歩ずつ進みます。

3ページ目 錠前(じょうぜん)の正体

 

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