「べらぼう」斎藤十郎兵衛とは何者?春町先生への後悔に視聴者歓喜!12月7日放送回を解説:4ページ目
「笑うことができれば…」春町先生への後悔に視聴者歓喜
かくして幕引きとなった写楽騒ぎ。蔦屋は営業を再開し、国許へ帰る前に定信が立ち寄りました。かねてから憧れてはいたものの、対立していた立場上素直になれず、
イキチキドコキキテケミキタカカカッタカノコダカ
(一度来てみたかったのだ)
と意味不明な呪文を唱えます。さっぱり意味が通じていないものの、素直に言うつもりなど毛頭ありません。
「……春町は我が神、蔦屋耕書堂は神々の集う神殿(やしろ)であった。あのことは我が政(まつりごと)、唯一の不覚である」
そう言って視線を恋川春町の作品『鼻峰高慢男』『金々先生栄花夢』『長生見度記』の札に向けます。
「……あがった凧を許し、笑うことができれば……全てが違った」
定信もまた、かつて春町を自害に追い込んでしまったことを、深く悔やんでいたのでした。
自分に対する風刺を笑って受け容れることができれば、蔦重たちとの対立もなかったし、愛してやまなかった戯作者を喪うこともなかったのです。また恐らくは幕閣らとの対立そして惨めな失脚も……。
そんな定信の後悔に接して、春町先生も浮かばれたことでしょう。
次週はいよいよ最終回「蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」!
写楽絵を出した後も、精力的に動いていた蔦重(横浜流星)だったが、脚気の病に倒れる。病身ながら仲間と共に書を以って世を耕し続ける蔦重だったが、ある夜、夢をみて…。
※NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
これまで1年間追い駆け続けた大河べらぼうも、次週でいよいよ最終回。予告を見たところ、最後はみんなで泣き笑いながら屁!コールで蔦重をお見送りするようです。
果たして蔦重は最期にどんな夢を見るのか……姿を消した源内先生や瀬川なんかもみんなみんな登場してしまうのでしょうか。
吉原の拾い児から身を立てて日本橋の書肆にまで大出世を遂げた蔦重栄華乃夢噺、どんなフィナーレが用意されているのか、次週も楽しみにしています!

