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【べらぼう】実際に存在した花魁!後に山東京伝(古川雄大)の妻となる「菊園(望海風斗)」の哀しい最期

【べらぼう】実際に存在した花魁!後に山東京伝(古川雄大)の妻となる「菊園(望海風斗)」の哀しい最期:2ページ目

幸せは永く続かず

結婚した菊園は源氏名から「お菊」と名を改め、京伝の妻として献身的に尽くしたそうです。

夫婦仲は円満で、まあ舅や姑にもよく尽くしたことから、大層喜ばれました。

しかし永年にわたる遊女勤めからお菊の身体は蝕まれていたようです。

京伝との結婚からわずか3年後の寛政5年(1793年)、お菊は血道(ちのみち。子宮がんと推測される)で世を去ってしまいました。

苦痛に悶絶するお菊に対して、京伝はとても見ていられないとばかり、吉原遊郭へ逃げ込みます。

いよいよお菊が危篤に陥っても、京伝は最期を看取る勇気が出ません。さすがに舅や姑らは側にいたでしょうが、肝心の夫がいないのは、彼女にとってより辛かったことでしょう。

夫に見離され、孤独の中で死んでいったお菊の悲痛は、察するに余りあるものです。

菊園(お菊)略年表

  • 宝暦11年(1761年) 京伝が誕生
  • 宝暦14年(1764年) 誕生(1歳)
  • 安永8年(1779年)ごろ 扇屋に売られる?(16歳)
  • 天明5年(1785年)ごろ 京伝の敵娼に(22歳)
  • 寛政元年(1789年) 年季明け(26歳)
  • 寛政2年(1790年) 京伝と結婚(27歳)
  • 寛政5年(1793年) 血道で死去(30歳)

今回は京伝の妻となる菊園(お菊)について、その生涯をたどってきました。

果たして京伝との関係がどのように描かれていくのか、今後の展開が気になりますね!

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※参考文献:

  • 小池藤五郎『人物叢書 新装版 山東京伝』吉川弘文館、1989年9月
  • 佐藤至子『山東京伝 滑稽洒落第一の作者』ミネルヴァ書房、2009年4月
 

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