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坂本龍馬が愛した幕末最強の女剣士「千葉佐那」龍馬を想い続け生きた知られざる生涯

坂本龍馬が愛した幕末最強の女剣士「千葉佐那」龍馬を想い続け生きた知られざる生涯

読者のみなさんは、「鬼小町」と呼ばれた一人の女流剣士のことを知っていますか?その名は、千葉佐那。幕末の江戸に生まれ、10代で剣術の免許皆伝を受けた実力者でした。

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剣とともに育った佐那

佐那が育ったのは、今の東京駅のそば。当時は「桶町」と呼ばれていた界隈です。父親の千葉定吉は北辰一刀流の剣術家で、道場を開いていました。そして兄の周作は「江戸三大道場」の一つ、玄武館を築いた剣の名人です。

そのような過程で育った娘ですから、佐那も自然と竹刀を手にして育ちました。やがて10代で免許皆伝。小柄な体ながら、小太刀の構えには一分の隙もなく、道場では「佐那には勝てぬ」と噂されたそうです。

その実力に、美しい容姿も加わって、「鬼小町」「小千葉小町」との異名がありました。

龍馬との出会い

佐那の人生が静かに変わりはじめたのは、土佐から来た一人の青年との出会いでした。坂本龍馬――。後に「維新の志士」として名を刻むこの若者は、剣術修行のために千葉道場に入門し、佐那と出会います。

そして、ふたりはやがて婚約します。

龍馬が姉に送った手紙には、「馬に乗れ、剣に秀で、琴も絵もたしなむ」と佐那のことを詳しく書いてあります。けれども、ふたりが寄り添いながら歩む未来は訪れませんでした。

龍馬は剣を置き、国の行く末のために奔走するようになります。そして、京都でお龍という女性と出会い、ふたりは夫婦となるのです。

佐那は、何を思ったでしょうか。

記録は、ほとんど残っていません。けれど、彼女が父に仕立てさせた龍馬の紋付きの片袖をずっと手元に置いていたことや、姉の子に「龍太」と名付けたエピソードが残っていることなどから、彼女なりの形で想いを胸に抱いていたことがうかがえます。

2ページ目 千葉佐那の最期 〜 今も静かに残る足跡

 

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