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江戸の治安を支えたレジェンド〜史実で読む『遠山の金さん』が遺した“庶民を守る裁き”【後編】

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北町奉行に復帰

天保の改革に反対した遠山景元は、北町奉行を3年で解任されて大目付となりました。

天保14年(1843)には天保の改革の失敗により水野が失脚し、次いで鳥居も罷免されると、景元は現場に復帰。南町奉行に任じられて7年間務めました。

人々から敬慕された遠山景元は「南町の大岡越前」と対比して、「北町の遠山金四郎」と呼ばれます。ちなみに「金四郎」は通称です。

このように、江戸の名奉行や火盗改の活躍は、治安維持という枠を超えて庶民の心を掴みました。彼らは犯罪者を裁くだけではなく、庶民に寄り添った施策でもって業務にのぞんでいたのです。

江戸の街を守ったリーダーたちの遺産は、現代の日本にも息づいていると言えるでしょう。

参考資料:縄田一男・菅野俊輔監修『鬼平と梅安が見た江戸の闇社会』2023年、宝島社新書
画像:photoAC,Wikipedia

 

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