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日本三大祭りの一つ「祇園祭」ってどんなお祭り?その歴史を中心に解説〜今夏は祇園祭を極めよう

日本三大祭りの一つ「祇園祭」ってどんなお祭り?その歴史を中心に解説〜今夏は祇園祭を極めよう:3ページ目

12トンの巨大な山鉾が都大路を練る

7月17日と24日に行われる山鉾巡行は、「祇園祭」のメイン行事と思われがちですが、実は古来より神事の中心は、7月17日の「神幸祭(しんこうさい)」と24日の「還幸祭(かんこうさい)」である神輿渡御です。それに合わせて、17日に前祭の山鉾巡行、24日に後祭の山鉾巡行が行われるのが習わしとなっています。

つまり、17日の前祭と神幸祭は、八坂神社から神様が洛中の御旅所へ渡御される日であり、24日の後祭と還幸祭は、その神様が御旅所から八坂神社へ戻られる日なのです。

とはいえ、各町に伝わる山鉾が四条通~河原町通を巡行する山鉾巡行は、祇園祭最大の見どころの一つであることに違いありません。

巡行する鉾の中でも最大のものは、重さ12トンにも及び、その組立・巡行・解体には延べ180人もの人手を要します。鉾を曳く際には、音頭取りの「ヨォ〜イ、ヨォ〜イ、エーンヤ〜ラ、ヤァ〜」という掛け声のもと、大勢の引き手たちが力を合わせて綱を曳くのです。

巡行の見どころは、豪華絢爛な山鉾の装飾を鑑賞することなど多くありますが、特に四条河原町などの交差点で行われる、鉾を90度方向転換させる「辻回し」は圧巻のひと言。大きな車輪の下に割り竹を敷き、摩擦で生じた熱を水で冷やしながら、実に手際よく巨大な鉾を回転させていく様は、まさに迫力満点です。

4ページ目 鉾は動く美術館であり博物館でもある

 

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