メディアが作った”偽の悪役”!徳川綱吉の側近・柳沢吉保が悪役にされた理由と「忠臣」としての活躍【前編】:3ページ目
将軍を諫めることも
近年の研究では、藩主の改易など諸大名に厳しい処罰をする綱吉を、吉保が諫めたことを記した史料も注目されています。
幕府の正史である『徳川実紀』によると、「諸大名や御家人が法を犯すような罪をただすことは言うまでもありません。しかし、法を用いるに少しの思いやりや情け深さをもって行えば、みな法を恐れ、その恩を恐れ多く思います」と綱吉に諫言しているのです。
これは吉保の忠義を示すエピソードであり、将軍の判断の是非を常に推し量ってたことが伺えますね。
【後編】では、さらに吉保の人物像を掘り下げます。また、「側用人」という存在の実態についても見ていきましょう。
【後編】の記事はこちら↓
誤解されすぎた御用人…徳川綱吉の側近・柳沢吉保が悪役にされた理由と「忠臣」としての活躍【後編】
公平な態度を貫く【前編】では、ドラマ等で悪役として有名な側用人・柳沢吉保のイメージが実際は誤りだったことを解説しました。[insert_post id=247133]【後編】ではさ…
参考資料:中央公論新社『歴史と人物20-再発見!日本史最新研究が明かす「意外な真実」』宝島社(2024/10/7)
画像:Wikipedia

