
前野朋哉「大河べらぼう」で前野朋哉が演じる、当代一の浮世絵師・勝川春章とは何者?その生涯を予習!:2ページ目
勝川春章の画風
絵の師匠は宮川春水(みやがわ しゅんすい)や高嵩谷(こう すうこく)、また向かいの家に住んでいた北尾重政(きたお しげまさ)からも親しく指導を受けたそうです。
また英一蝶(はなぶさ いっちょう)にも影響を受けました。
勝川春章は明和年間(1764~1772年)から亡くなるまで浮世絵師として活躍し、その特色は立役や敵役の男性美にあったと言います。
容貌を役者ごとに描き分けない鳥居派とは対照的に、写実的な似顔絵で人々の支持を得ました。
明快な色彩と誇張のない表現が人気を呼び、大首絵の先駆者として地位を確立したそうです。
勝川春章の弟子たち
勝川春章は勝川春好(しゅんこう)や勝川春英(しゅんえい)をはじめ、多くの弟子を抱えていました。
- 勝川春潮(しゅんちょう)
- 勝川春林(しゅんりん)
- 勝川春童(しゅんどう)
- 勝川春常(しゅんじょう)
- 勝川春泉(しゅんせん)
- 勝川春暁(しゅんぎょう)
- 勝川春朗(しゅんろう。のち葛飾北斎)
など、彼らは勝川派として隆盛を誇り、役者の似顔絵を得意としたそうです。
弟子たちが活躍する一方で、春章自身は版画から肉筆画に注力。緻密な美人画を手がけ、洒落本『後編風俗通』では「春章一幅価千金(しゅんしょうのいっぷく、せんきんにあたいす)」と賞賛されました。