
戦国時代の武士たちはのんびり「湯治」に行くヒマなどない!合戦でのケガの応急処置はどうしてた?:2ページ目
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梅干しと胡椒
また、戦国武士は、常備薬として梅干しと胡椒を持ち歩いていました。
梅干しは、衰弱した体力を回復させたり息切れを整えたりするのに使われていました。
現代では、梅干しには健康上のさまざまな効能があることが科学的にも証明されていますが、当時の武士たちもそれを経験として知っていたのでしょう。
また胡椒は、暑さ寒さによる衰弱を防ぐために使われていたようです。この二つが常備薬として選ばれたのは、食材になると同時に持ち運ぶのにかさばらないからでした。
ちなみに、梅干しは食べて唾液を出して水分補給のかわりにするためにも使われていました。しかし塩分が多いため、後になってからかえってノドが渇くというデメリットもあります。
そのため、梅干しは一人一個ずつとし、眺めてツバを出させるためだけに使った武将もいたそうです。
戦国時代の武士たちは、こうした涙ぐましい努力を重ねながら合戦に臨んでいたのです。
参考資料:歴史の謎研究会『舞台裏から歴史を読む雑学で日本全史』2022年、株式会社青春出版社
画像:photoAC,Wikipedia
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