現代の「食」「住」の起源は弥生時代にあり!当時の生活ぶりは意外なほど文化的だった:2ページ目
受け継がれた「竪穴式住居」
さて、次は「住」の話です。縄文時代から造られるようになった竪穴式住居は、弥生時代にも受け継がれました。
建て方は縄文時代と大きな変化はなく、地面を円形や方形に掘りくぼめ、その中に複数の柱を建てて、梁や垂木をつなぎ合わせてからフジヅルで結んで骨組みをつくるもの。
柱の材料は栗やカシで、その上からワラやカヤで屋根を葺くというやり方でした。茅葺屋根ですね。
フジヅルで結び合わせただけでは強度に不安なところがありますが、イロリで火を燃やすと燻製状態になるため強度が増します。こんなところで、既に後世の日本人の家づくりの知恵が確立されていたのです。
竪穴式住居の特長は他にもあります。
例えば軒先が地面に近く、耐震・耐風・耐雪性が高いことは大きな特徴です。この形式は火災には弱いものの、当時としては災害に強い建物だったといえるでしょう。
また、夏は涼しく、冬は暖かく、とくに高温多湿の夏場には過ごしやすい造りになっていた。一方、冬場はイロリで火を燃やし、寝るときは動物の毛皮を敷いていたようです。