数多くの武将たちが覇を競い合った戦国時代には、意外なことに木を抜くほどの怪力を持った人物がいました。
そんな驚くような怪力を持った人物は、延沢満延(のべわさ-みつのぶ)。最上八楯の1角だった武将で、天女が母親だと言われており色々とスケールが大きい人物です。
しかしながら、名前すら初めて知る方もいるくらい知名度が低い人物でもあります。
そこで今回は、満延の生涯と出生や怪力にまつわるエピソードをご紹介し、延沢満延について知ってもらおうかと思います。
天女から産まれたとされる
満延は天文13年(1544)に延沢満重のもとで産まれます。満延の出生に関して、母親が実は天女だったとの伝承が残っています。
その伝承によると、立派な子が欲しいと願掛けをした満重は、自身の領内にある古城山の天人清水という池に天女が現れるとのお告げを聞きました。
そして、その内容通りに天女と出会い、満重は天女の羽衣を隠して妻としたことで、満延が誕生したとのことです。
この伝承にはまだ続きがあり、満重の留守中に羽衣を見つけた天女は手紙を残して天へ帰ってしまいます。
その手紙には出会った清水周辺に城を築けば子孫繁栄すると書かれていたので、満重は城を築城。こうしてできた城は延沢城と呼ばれ、なおかつ敵が近づくと城を隠すように霧が立ち込めるから霧山城とも呼ばれるようになったとのことでした。