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戦前にもあった食品偽装事件。高級料理「カレー」が国民食となった驚きの理由とは?

戦前にもあった食品偽装事件。高級料理「カレー」が国民食となった驚きの理由とは?

思い込みからの解放とカレーの普及

この事件は大きなニュースとなり、社会的な衝撃を与えました。特に驚いたのはプロの料理人やカレー愛好家です。彼らは、C&B社の缶に国産のカレー粉が入っていても味の違いが分からなかったことにショックを受けました。

C&B社のカレー粉こそが最高級品で、国産のカレー粉は劣っているいう思い込みが打ち砕かれてしまったのです。

食品偽装はもちろん悪いことですが、長い目で見ると、この事件は日本のカレー文化に貢献する形になったのが歴史の面白いところです。これによって「なんだ、日本産のカレー粉も十分おいしいじゃないか!」と、国産のカレー粉の品質や味が見直されたのです。

C&B社のカレー粉に劣らないことが証明された国産のカレー粉は、日本人の味覚や食文化に合わせて調整されていることも広く知られるようになり、安価でもおいしいということがはっきり分かったのです。

この事件がなければ、今では100~200円程度のレトルト形式で気軽に食べられるカレーという料理は、まったく違った形になっていたかも知れません。

参考資料
オリエンタルショッピング
カレー産業の歴史
ハウス食品
雑学ネタ帳

 

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