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死者続出…人為的要因が引き起こした世界最大級の悲劇「八甲田雪中行軍遭難事件」【後編】

死者続出…人為的要因が引き起こした世界最大級の悲劇「八甲田雪中行軍遭難事件」【後編】

その後

行軍開始から9日目、三浦武雄伍長と阿部卯吉一等卒が救出されたほか、朝まで生きていたというもう1名が遺体で発見されました。しかし三浦と阿部の両名は、1月25日以降の記憶がないとも発言しています。

11日目には、捜索隊が発見した小屋にいた長谷川特務曹長、阿部寿松一等卒、佐々木正教二等卒、小野寺佐平二等卒の4名を発見することに成功。しかし、佐々木、小野寺は救出後に死亡が確認されました。

長谷川らが小屋に逃げ込んだ当初は8名だった生存者ですが、帰営を目指して小屋を出発した3名は凍死状態で発見されています。また、もう1名の軍医は助けを求める声を聞いて外出したきり戻りませんでした。

生存者

行軍に参加した210名の隊員中、最終的な生存者は11名のみ。

「八甲田雪中行軍遭難事件」は、地元住民の反対を無視した行軍の強行や帰営までの判断の遅れ、手柄のために嘘の申し出があったことや独断で帰路を決めたことなど複数の人為的要因が重なった不幸で残念な事件だったのです。

 

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