「鎌倉殿の13人」実朝、まさか日本脱出!?第42回放送「夢のゆくえ」予習:5ページ目
終わりに
晴。宋人和卿造畢唐船。今日召數百輩疋夫於諸御家人。擬浮彼船於由比浦。即有御出。右京兆〔義時朱〕監臨給。信濃守行光爲今日行事。随和卿之訓説。諸人盡筋力而曳之。自午剋至申斜。然而此所之爲躰。唐船非可出入之海浦之間。不能浮出。仍還御。彼船徒朽損于砂頭云々。
※『吾妻鏡』建保5年(1217年)4月17日条
果たして実朝の夢はどこへ行くのか……結論から言えば船は浮かばず、渡宋計画は頓挫してしまいます。
読者としては「いきなり鎌倉からの直行便ではなく、大宰府あたりまで普通に行って、そこから出航すればよかったのでは?」と思ってしまいますが、やっぱりロマンを追い求めたかったのでしょうか。
由比ヶ浜の波打ち際に崩れ落ちる実朝が目に浮かぶようですが、果たして三谷幸喜はこの場面をどう彩るのか、今週末が楽しみですね!
※参考文献:
- 五味文彦ら編『現代語訳 吾妻鏡 8承久の乱』吉川弘文館、2010年4月
- 三谷幸喜『NHK大河ドラマ・ガイド 鎌倉殿の13人 完結編』NHK出版・2022年10月