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後鳥羽上皇の懐刀?星智也さんが演じる京武者・藤原秀康の生涯をたどる【鎌倉殿の13人】

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上洛する泰時たちを迎え撃つ

……惜名之族。早討取秀康。胤義等。可全三代將軍遺跡……

※『吾妻鏡』承久3年(1221年)5月19日条

【読み下し】名を惜しむの族(ともがら)は、早く秀康と胤義らを討ち取り、三代将軍の遺跡(ゆいせき)をまっとうすべし。

【意訳】坂東武者の名誉を守りたいと思うなら、一刻も早く藤原秀康・三浦胤義を討ち取り、源氏三代(源頼朝・源頼家・源実朝)の作り上げた鎌倉を守るのです!

もう公家どもの犬に成り下がるのはまっぴらだ!そんな思いが坂東武者たちに刺さり、北条泰時(演:坂口健太郎)らが上洛してきました。

これを迎え撃つべく秀康らは墨俣(現:岐阜県大垣市)に布陣しますが、兵力集中・先制攻撃を主張した山田重忠(やまだ しげただ)らの意見を退けます。

少ない兵力を分散させる戦術を採った結果、各方面で個々に撃破されてしまいました。

果たして決戦に敗れた胤義は京都で自害。秀康・秀澄兄弟は再起を期して脱出したもののやがて捕らわれ、10月14日に処刑されてしまったということです。

終わりに

こうして滅び去った藤原秀康。弟の秀能は赦されて出家し、後鳥羽上皇を慕って流された隠岐島へ渡り、その最期を見届けます。

そんな因縁の地で行われる三浦胤義&藤原秀康(各役)のトークショー。そして弟の誘いに乗らなかった義村と3人で、どんな話が飛び出すのか楽しみですね!

※参考文献:

  • 坂井孝一『承久の乱 真の「武者の世」を告げる大乱』中公新書、2018年12月
  • 関幸彦『承久の乱と後鳥羽院』吉川弘文館、2012年9月
 

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