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「鎌倉殿の13人」ついに牧氏の変、くすぶる余燼…第38回「時を継ぐ者」予習

「鎌倉殿の13人」ついに牧氏の変、くすぶる余燼…第38回「時を継ぐ者」予習:3ページ目

誠意を見せるため、宇都宮一族60数名が同時に出家

「しかし、起請文だけであの相州(義時。相模守)が信じるじゃろうか」

「相分かった。この機会だから、頭を丸めて詫びを入れてやるか!」

ここまですれば、さすがの義時も潔白を信じざるを得まい。そこで8月16日、頼綱は出家して蓮生(れんしょう)と改名しました。

「「「大将、我らもお供いたしますぞ!」」」

一緒に出家した郎党らは60余名。宇都宮一族の強い団結≒精強さを天下に知らしめる一大パフォーマンスと言えるでしょう。

何だかテンションが上がってきたのか、頼綱改め蓮生法師は8月17日、「お詫び」のために宇都宮を出立しました。

「いざ、鎌倉!」

「「「おおぅ……っ!」」」

さぁやって来ました8月19日。鎌倉へ到着した坊主集団は、義時に面会を要求します。

「宇都宮弥三郎改め、入道蓮生。一族郎党頭を丸めて相州殿へお詫びに罷り越した。どうかお目通り願いたい!」

「「「願いたい!」」」

謝罪とは名ばかりで、どう見ても「和解さもなくば一戦交える」気満々です。ここで事が起こったら、北坂東の巨頭・小山朝政がどう出るかも分かりません。

一つ対処を間違えれば、鎌倉が火の海になりかねない……殺気立った坊主集団に恐れをなしたのか、義時は面会を拒否します。朝政も苦笑いだったことでしょう。

「おい弥三郎よ。謝るなら謝るなりの態度をとらんか」

「そりゃそうなんじゃがな。北条なんかにナメられてたまるかよ」

「これだけ脅かせば十分じゃろう。おう七郎(結城朝光)、弥三郎の誠意に代えて、髻(もとどり)を相州殿にご検分いただけ」

「ははあ」

結城朝光(演:高橋侃)は頼綱の髻を持って義時に差し出し、めでたく謝罪は受け入れられたということです。

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