「鎌倉殿の13人」ネタバレ注意!前半放送の振り返りと後半 “血で血を洗う惨劇の連続” の予習:2ページ目
りく(演:宮沢りえ)
『吾妻鏡』などでは牧の方(牧御方)と表記される彼女。北条時政(演:坂東彌十郎)の後妻として序盤から存在感を発揮してきました。
これまで告げ口によって仲を裂いたり(亀の前事件)、後に畠山重忠(演:中川大志)を破滅に追い込んだり、挙げ句に第3代将軍・源実朝(演:柿澤勇人)の粛清を企んだり……と、屈指の悪女として知られています。
しかし本作ではそれらの悪行について「北条家を思うが故」と裏づけられるため、視聴者の共感も得やすかったのではないでしょうか。
これからも魅力的な悪女ぶりを発揮して欲しいところです。
木曽義仲(演:青木崇高)
その行動は『吾妻鏡』などのまんまですが、従来の粗暴な山猿イメージから一転、純粋で男気あふれるキャラクター描写に仕上がっていました。
不器用ながら誠実で真心あふれる言動に、“鎌倉ズレ”しつつあった視聴者の心に爽やかな風が吹き込んだのではないでしょうか。
都における失脚も、義仲の粗暴さより都人らの陰湿な態度によるものと印象づけられ、視聴者の共感を集めています。
また、人間不信な頼朝の狭量ぶりを見せつけられただけあって、嫡男・源義高(演:市川染五郎)や巴御前(演:秋元才加)との絆も眩しく映ったものです。
大江広元(演:栗原英雄)
頼朝のブレーンとして都から下ってきた広元。クールな(時に冷酷な)態度に垣間見える野心がたまりません。
ただ野心と言っても自分がトップに立つのではなく、鎌倉という新天地に居場所を見出し、頼朝の天下草創を支えるタイプ。
上洛に際して御家人たちの酒宴に交じり、都の連中を見返してやりたいと語ったのは、あながち取り入るための方便ばかりではないでしょう。
後の承久の乱に際して義時の背中を熱く押すのですが、今からそのシーンが楽しみです。