天皇陛下の普段のお食事は?意外と平凡だけど、食材は究極のオーガニック!:3ページ目
晩餐会や誕生日の献立は?
日常の食事ではなく、特別な日の食事は何が供されるのでしょうか。
一例をみてみましょう。
〈1994年6月16日の皇族を招いた宮中晩餐会〉
- フォアグラのテリーヌ
- トマト香味ヴィしそわーず
- 鮮魚のミルフィーユ パイ包み
- 牛フィレ肉胡椒風味 野菜添え
- レモン風味 トマトサラダ
- フルーツのスープ仕立て アイスクリーム添え
- マスカット、苺
〈天皇誕生日 ※平成2年12月23日〉
- 汁物(白味噌仕立ての巻鯉・柚子)
- 作身(鮃・松笠烏賊・からすみ・白髭大根・防風・紅葱・打胡瓜・花山葵)
- 取肴(日の出蒲鉾・松風焼若鶏・鶴亀羹)
- 焼物(塩焼姿鯛・阿茶羅菊蕪・酢取生姜)
- 温物(鰻、筍、銀杏、菠薐草〈ほうれんそう〉の茶碗蒸し)
- 日本酒
読めない種類のお野菜も多数!産地にこだわった、素朴ながらも手間暇かけた和食という印象ですね。もちろん外国元首には別の食材が提供されます。
西洋といえば肉料理ですが、牛、豚、鶏、羊などすべてその味は、母国よりも美味いと言わしめるほどだそうです。
実は現代のカロリーベースの西洋的な考えは、19世紀のドイツ人のフォイトが考えてアメリカで普及しました。ドイツのミュンヘンの寒冷地で20人の若者をベースに考えられたものだそうです。
これを、体格も食生活も違う日本人がまるまるマネする必要はなく、調子が悪いときは「絶食」し胃腸を休めるとよいそうです。戦後に入ってきたと思われる、「一日三食食べなくては!」という思い込みを捨て、現代人はもっと体の声を聞いた方がよさそうです。
また、天皇家のような無農薬の野菜や肉を毎回いただくことはできなくても、地産地消で近くの農家の作物を選ぶなど、学ぶところは大いにあるかもしれません。
参考文献:天皇家の健康食(横田哲治、2001/12/1)、天皇家99の謎(歴史の謎研究会、2015/7/24)
参考HP:宮内庁