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東京 銀座や丸の内、日本橋…浮世絵で見て歩く華やかな明治時代の洋風建築【前編】

東京 銀座や丸の内、日本橋…浮世絵で見て歩く華やかな明治時代の洋風建築【前編】

国立印刷局の前身紙幣寮と常盤橋

日本橋の両隣に架かる橋の近くにも魅力的な建物が建っているので、せっかくだから少しだけ寄り道をして行こう。

常盤橋の側に建つ赤レンガ造りの建物は、通称「朝陽閣」と呼ばれた紙幣寮(現在の国立印刷局)の印刷工場で、紙幣や切手など証券印刷物の製造基盤がここで形づくられた。

設計・施工はお雇い外国人として来日した建築家ウォートルスとボアンヴィルが担当。1872(明治5)年に発行された新紙幣に鳳凰の図案が採用されていたことから、庁舎入口の屋根には高さ約2mの石造りの鳳凰像が据えられた。

もともと木橋であった常盤橋は明治に入ってから石橋に架け替えられ、都内最古の石橋として現存している。
東日本大震災で大きな被害を受けたために約9年間の修復工事を行っていたが、無事終了し2021年5月から通行できるようになった。

橋からほど近い場所にある常盤橋公園内には、関東大震災で甚大な被害を受けた東京の復興に尽力した渋沢栄一の像が、自身が創設に関わった第一国立銀行があった場所を向いて建っている。

次回も少しだけ寄り道をしながら銀座方面を目指して歩いて行こう。

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