税金泥棒は許さない!名将・山本五十六のブレない信念がカッコいい:2ページ目
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終わりに
誰がどれだけ得をしていようと関係ない。自分がどれだけ損をこうむっていようと、これまた関係ない。
大事なのは全体の利益すなわち公益であり、自分やその属する一部組織(ここでは海軍)の私利私益だけを求める者を、山本五十六は「国賊」と呼んで蔑んだのでした。
社会も国家も、みんなが支えるからこそ存続できるもの。みんなが支えないからと言って、自分も投げ出すようでは能がありません。
むしろみんなが支えないからこそ、自分だけでも率先して支えよう、その姿が示す「誠」に感じ入る者が一人二人でも現れてくれれば、必ず社会は建て直すことが出来る。
そんな山本五十六の実に不器用で、しかし確たる信念にもとづく決断は、とかく「今だけ、カネだけ、自分だけ」と私利私欲に流れがちな私たち現代人に、熱く訴えかけるものがないでしょうか。
※参考文献:
高木惣吉『自伝的日本海軍始末記』光人社、1995年9月
瀧澤中『「幕末大名」失敗の研究 政治力の差が明暗を分けた』PHP文庫、2015年6月
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