モンゴルに自由と統一を!日本人と共に民族独立を目指した悲劇の英雄・バボージャブの戦い【五】
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時は20世紀初頭、永らく清国に支配されてきた南モンゴル(現:中国内モンゴル自治区)の青年・バボージャブ(巴布扎布。1875~1916)は、民族独立の希望を抱いて日露戦争に参加。
日本側の義勇兵「満洲義軍(まんしゅうぎぐん)」の主力メンバーとして活躍し、勝利に貢献したものの、総力戦でボロボロになった日本はロシアから賠償金を取れず、また期待していた満洲・モンゴルの解放も「お預け」となってしまいました。
落胆したバボージャブでしたが、次のチャンスに向けて地道に実力を養っていたところ、辛亥革命(しんがいかくめい)によって清国が滅亡。更に北モンゴルでチンギス=ハーンの直系子孫に当たるボグド=ハーンが「大モンゴル国(1911年~1924年)」を樹立します。
270余年ぶりに復活した「モンゴル人のモンゴル国家」に全モンゴル民族が歓喜に沸き立つ中、バボージャブも家族と兵士を集めて大冷営子(現:中国遼寧省阜新市)を出発、首都フレー(現:モンゴル国ウランバートル)を目指したのでした。