たった一人で織田軍を足止めした歴戦の武者・笠井肥後守高利の壮絶な最期【中編】
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たった一人で織田軍を足止めした歴戦の武者・笠井肥後守高利の壮絶な最期【前編】
盛者必衰は世の習い……とは言うものの、甲州の戦国大名であった武田氏の末路は、四百年余を経た今日にあってなお、聴く者の哀れみを誘わずにはいられません。偉大なる先代・信玄公の跡目を継いだ勝頼公の重…
親子二代にわたり甲斐の戦国大名・武田氏に仕えて数々の武勲を立ててきた笠井肥後守高利(かさい ひごのかみたかとし)。
長篠の合戦で大敗し、退却していた主君・武田勝頼(たけだ かつより)公は、その愛馬が草臥れて進退窮まり、織田・徳川の軍勢が猛然と迫ってきます。
勝頼公をお守りしていた初鹿野伝右衛門(はじかの でんゑもん)と土屋惣藏昌恒(つちやそうぞうまさつね)が死を覚悟していたところへ、それまで乱戦ではぐれていた高利が追いついたのでした。
……さて、三人は勝頼公を救うことが出来るのでしょうか?