百人一首の世界観を表現した「百人一首カクテル」がステキ
100人の歌人の和歌を一人一首ずつ選んで作られた「百人一首」。これまでにJapaaanでも百人一首にまつわる話題を取り上げてきました。
百人一首のピュアな恋の歌は、実は不遇の生涯を送った廃帝・崇徳院の執念の歌?
謎多き歌人「蝉丸」とは一体何者?百人一首に「蝉丸ルール」なるものもありますね
小倉百人一首の超謎の歌人「猿丸大夫」はなんで百人一首に採り上げられた?
百人一首に選ばれた和歌そのものを掘り下げていくのも、その和歌を歌った歌人のひととなりを探っていくのも、共に実に面白いものですが、この度、滋賀県の琵琶湖ホテルが、百人一首の世界観を表現したカクテル「百人一首カクテル」を期間限定で提供すると発表しました。
百人一首をカクテルに…。実に面白い試みですね。
「百人一首カクテル」は、百人一首の巻頭歌をはじめ、源氏物語の主人公・光源氏のモデルともいわれている源融の恋心を表現した歌などの、三首の歌を表現した和カクテル。その三首と、イメージされて作ったカクテルを紹介します。
秋の実りと夜露
「秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ」 【歌番号1 天智天皇】
天智天皇の民を想う優しい心を柔らかい味わいで表現。
心に秘めた思い
「陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめに しわれならなくに」 【歌番号14 河原左大臣(源融)】
みちのくを訪れた河原左大臣(源融)が恋仲になった長者の娘・虎女への乱れる恋心をグレープフルーツとゆずのリキュール、滋賀県産のアドベリーをはじめとする3種のベリーソースを使用して表現。
決意と祈り
「おほけなく うき世の民に おほふかな わが立つ杣に すみぞめの袖」 【歌番号95 前大僧正慈円】
比叡山に入山した前大僧正慈円の仏の加護を願う気持ちを、香り高いお茶とあずきのリキュールで表現。
平安時代中期に成立した日本の長編物語「源氏物語」の世界をイメージした万年筆というものもありましたが、こういった昔の和歌集や物語をモチーフにしたアイテムを商品化するというカタチは、文学ファンにはたまらない試みかもしれません。
「百人一首カクテル」は9月1日(金)~2017年12月31日(日)まで琵琶湖ホテル2階「バー ベルラーゴ」で提供されます。