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美しすぎた男装のイケメン女剣士・中沢琴の幕末奮闘記【上・浪士組編】

美しすぎた男装のイケメン女剣士・中沢琴の幕末奮闘記【上・浪士組編】

男装して浪士組に(無理やり)参加!

京の都へ上る将軍・徳川家茂(とくがわ いえもち)の警護を目的として浪士組(ろうしぐみ)が結成されることとなり、身分や前歴を問わず腕に覚えがある者が各地で募集されたため、琴は兄・貞祇と一緒に応募しました。

しかし、彼女の名前が浪士組の名簿にリストアップされることはありませんでした。おおかた募集担当者あたりが「ここは女の来るところではない。帰れ!」などと追い返したのでしょう。

ここで大人しく引き下がったのか、あるいは「女だからと侮るのは、腕前を見てからにしてもらおうか!」などと食い下がったのかは確かではありませんが、いずれにせよどんなに強くても、隊列に女性が加わっているのは浪士組の外聞に差し障ります。

「……女の姿が悪いと言うなら、男の格好をしてやろう!」

そこで琴は髪を髷(まげ。おそらく総髪)に結い直して、名前も男らしく(琴之助?などに)改めたでしょう、再び応募にやって来ました。

「兄上!遅れ申した!」

貞祇の「弟」だと言い張りましたが、やっぱり正式な参加は認められず、ゴネにゴネた挙げ句、非公式に同行が黙認されたようです。

かくして琴は男装の女剣士として、激動の幕末にその一歩を踏み出したのでした。

3ページ目 モテすぎたイケメン女剣士、新選組に入りそびれる

 

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