実はサクランボは桜の木の仲間。そして山形県がサクランボの名産地になった理由
サクランボがおいしい季節になりました。サクランボは、追熟しない果物。ですので、食べごろになったところで、収穫し出荷されます。
私たち日本人にも広くなじみのあるサクランボ、じつは、セイヨウミザクラ(西洋実桜)というのが植物の果実で、日本だけではなく西アジア、ヨーロッパ、北西アフリカに自生しています。
実は桜の木の仲間
一般的に「桜」とされている種類とは区別されますが、実は、バラ科サクラ属サクラ亜属である「ソメイヨシノ」や「山桜」といった桜の木の仲間でもあるのです。
原産は西アジアとされ、トルコが世界一の産地であることが知られています。トルコの次にアメリカ、イランと続きます。日本は、2016年現在で第19位の生産量です。
もともと西アジアが原産だったこの果実が日本に入ってきたのは明治初期のこと。ドイツ人のガルトネルという人物によって北海道に植えられたのが始まり。その後、北海道を開拓する人たちが、アメリカから25種類の苗木を輸入し、これを東京で育て、さくらんぼの苗木を全国に配りましたが、 東北や北海道を除いてはうまく実をならせることができませんでした。
その要因としては、霜害、梅雨、台風被害ということが原因として挙げられます。
霜害では、サクランボの蕾が枯れて着果しなくなります。梅雨はちょうど収穫にかかりますのでせっかく着いたサクランボの実が雨に濡れて、実が割れて腐り食べられなくなります。実が収穫できなければ栽培は困難です。台風の被害については、サクランボの樹は風に弱く、ある程度大きくなると強風で倒れやすいからです。