葛飾北斎の名作『北斎漫画』の傑作たる所以と面白さを堪能する企画展「傑作!北斎漫画」開催
江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の代表作『北斎漫画』の魅力に迫る企画展「傑作!北斎漫画」が開催されます。
北斎の代表作であり、西洋で巻き起こったジャポニスムの要因の一つとも言われる『北斎漫画』は、文化11年(1814)に名古屋の版元である永楽屋東四郎より出版され、北斎没後の明治11年(1878)刊行の十五編を以って完結しました。
絵手本(絵の教科書)でありながらも鑑賞性が高く、絵師を志す者の他に市井の人々も買い求めるベストセラー作品になりました。
『北斎漫画』の始まりは、初編の序文によると、北斎が文化9年(1812)に名古屋を訪ねた際、門人の牧墨僊宅に逗留し描いた300図余の下絵であったと伝えています。人々の生活の様子や職人の勤労の姿、動植物、魚類、はたまた住居や風景などが大量に描かれた北斎漫画は、のちに北斎が「森羅万象を描く絵師」と評される所以となった作品ともいえるでしょう。
企画展「傑作!北斎漫画」では、全15冊に収載された多種多様なイラストとそれに関連する作品を紹介。『北斎漫画』を「知る」「楽しむ」という2つ観点から、本作の傑作たる所以とその面白さを堪能できます。
見どころ
北斎漫画を「知る」展示へようこそ


『北斎漫画』の出版から完結に至るまでの約64年に渡る期間。北斎漫画はどのような経緯を得て出版されたのか。また北斎漫画に描かれたイラストの検証や海外に及ぼした影響など、北斎漫画とは何なのかを紹介。
北斎漫画を「楽しむ」展示室へようこそ
『北斎漫画』に描かれたデザインは、およそ3900図といわれています。そこには人々の生活の様子や動植物、風景、中には変顔といった少し変わったイラストもあります。それらのイラストを用いて「見て楽しむ北斎漫画の世界」が展開されます。
北斎館初展示!東町・上町祭屋台天井絵の高精細複製画をご紹介
2024年に「Digital×北斎」(企画運営:NTT ArtTechnology)で展示された「龍」「鳳凰」「男浪」「女浪」の高精細複製画を北斎館で初展示。(株)アルステクネの独自技術で再現された北斎の精緻な描写が観覧できます。
※作品画像はすべて北斎館所蔵
企画展「傑作!北斎漫画」は、2025年12月11日(木)~2026年1月18日(日)の期間、長野県上高井郡小布施町にある「北斎館」で開催。






