誕生のきっかけは落葉の再利用!「桜餅」の関東・関西の違いと歴史を紹介:2ページ目
関東風桜餅・長命寺
それでは最初に関東の桜餅を見てみましょう。
関東の桜餅は「長命寺(ちょうめいじ)」と呼びます。写真のような小麦粉の生地であんこを包むのが特徴です。
誕生は江戸・長命寺の門番だった山本新六が、隅田川沿いの桜の落葉を何かに利用できないか考え、誕生したのが桜餅でした。あんこを塩漬けにした2枚の桜の葉で巻いて売ったところ、瞬く間に大ヒット。
『新版御府内流行名物案内双六』という当時江戸で流行した名物を描いた双六があります。その双六には、天ぷらや寿司といった江戸グルメに並んで桜餅も入っています。
山本新六の店では、桜餅作りに桜の葉を77万枚使用したという記録が残されており、1つに2枚の葉を使用したということは、約38万個の桜餅が売れたということになりますね。
ちなみに、桜餅の生みの親である山本新六のお店「長命寺桜もち山本や」が現在も向島で桜餅を販売しています。江戸で流行った味を食べることができますよ。