日本独自の文化。「お賽銭」を投げ入れる行為は神仏に対して失礼に当たらないの?:3ページ目
民俗学研究者である新谷尚紀氏によれば、お金には貨幣としての経済的意味と経済外的意味があり、お金が人の身代わりとして「ケガレ」を引き受ける吸引装置としての役割を担っていたそうです。そして、ケガレの吸引装置としてケガレてしまったもの(貨幣)を投げ捨てることで、投げた本人は祓(はら)え清められ、きれいな心身で神仏の前に立つことができるとのこと。
ちなみに新谷氏によると、このときに投げ入れるお賽銭の量(高いか安いか)は関係ないとのこと。
参拝をする前にケガレタお金を投げ入れることによって、きれいな心身で神様や仏様と向き合うことができるようになる、ということですね。
ただ、神社本庁の公式サイトには、
お賽銭箱にお金を投げ入れるところをよく見かけますが、お供物を投げてお供えすることには、土地の神様に対するお供えや、祓いの意味があるともいわれています。自らの真心の表現としてお供えすることなので、箱に投げ入れる際には丁重な動作を心掛けたいものです。
とあり、お賽銭を投げること自体には問題はないようですが、気持ちを込めて丁寧に入れることが大切とされています。
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