江戸時代の防寒どうしてた?実は羽織は男性専用だった。町人女性の「上着」の種類あれこれ:2ページ目
じゃあ女性は何着てた?
半纏(はんてん)
着衣を禁じられた女性が、羽織の代わりに定番としたのが半纏。元は職人や鳶の者の日常着でした。江戸後期になって黒襟の綿入れ仕立てにして、防寒着としました。両脇に襠(まち)がないので窮屈羽織とも呼ばれました。
袖頭巾
片袖形の頭巾は元は僧侶が被り始めたもので御高祖頭巾とも呼ばれました。素材は縮緬などが使われました。さらに手ぬぐいを上から巻き付けて飛ばないような工夫も。江戸時代に女性の髷の多様化が進み、髪型を崩さずかつ手軽に防寒できるという物で定番に。現代で言うとマフラー代わりですね。
褞袍(どてら)
さらに半纏よりも分厚い綿入れが褞袍。こちらは外出用ではなく主に部屋着。上方では丹前と呼ばれました。