江戸時代以前の男色は決して「快楽のため」だけではない?恒例の儀式や同志の契りを交わす意味も大きかった:3ページ目
同志の契りとしての男色
また、戦国時代は戦が長引けば、武士たちはずっと男たちだけの共同生活を強いられます。単純に周囲に女性がいなかった為に男色に走る者もいれば、生死を共に生きていく中での団結力の手段として、男色の関係をもつ者もいました。
男色が一種の”契り”にも近い役割を果たすことで、自分の勇気を相手に示すために、男色の関係を経た武士は戦場でより一層の力を発揮したとも言われています。
江戸時代に入ると戦も減り、同志の契りとしての男色の関係も少なくなっていったようですが、新選組などに男色ブームがまき起こった背景には、彼らにそのような感情が少なからずあったのかもしれませんね。