小野小町も死んだらドクロ。彼女の遺体が腐乱していく姿を描いた衝撃的な「九相図」の意味とは?:3ページ目
死体が腐っていく9段階
「九相図」は美女が亡くなってから荼毘に付される(火葬される)までの9段階を基本とし、ものによってはビフォア(生前の姿)を加えて十相とすることもありますが、その大まかな流れは以下の通りです。
一、脹相(ちょうそう)
肉体の腐敗によって体内からガスが発生、死体が膨れ上がった様子が描かれています。
ここまでなら、まだ生前の名残が確認できます。
一、 壊相(えそう)
死体の腐敗が進み、皮膚が壊死(えし)してボロボロになっていく様子が描かれています。
この辺りから、いかにもグログロしくなってきます。
一、血塗相(けちずそう)
腐ってボロボロになった皮膚(あちこち)の破れ目から、溶けてしまった脂肪だの血液が流れ出します。
自然の摂理とは言え、なかなか正視しがたい光景です。
一、膿爛相(のうらんそう)
今度は死体の肉そのものが腐って(膿み、ただれて)溶けだします。
もうグジュグジュで、だんだんヒトの原形を留めなくなってきます。
一、 青瘀相(しょうおそう)
すっかり血の気もなくなった死体が、全体的に青黒くなっていきます。
いかにもゾンビ然として、この世のものとも思えない惨状です。
一、噉相(たんそう)
死体に虫がわき、鳥や獣に食い荒らされる様子を描いています。
カラスや野犬はともかく、これでもかとばかりにびっしりと描き込まれたウジ虫の大群は、なかなかのトラウマものです。
一、散相(さんそう)
虫や鳥獣によって、手も足もバラバラに食い散らかされた様子が描かれています。
できればこうなる前に、供養してあげて欲しいものです。
一、 骨相(こっそう)
完全に腐りきって骨だけになった状態が描かれています。
今までがグロかったせいか、ここまで来てしまうと、なぜかホッとしてしまいます。
一、 焼相(しょうそう)
人に発見された骨が荼毘に付されて灰になる、又は埋葬された様子が描かれています。