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蕎麦のざる・もりの違いは?「せいろ」はなぜ上げ底?蕎麦の歴史をおさらい

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そもそもなぜ器が蒸籠?

そもそも、麺状の蕎麦は後から造られたもので、最初は蕎麦と言えば「蕎麦がき」という団子上の練り物でした。麺状の蕎麦は、1643年(寛永20年)の「料理物語」という料理本に登場します。

当時は蕎麦粉100%で作るため、茹でるとすぐにちぎれてしまうため、蒸籠で蒸して提供していたということです。しかも蒸す食材のため、当初の蕎麦がきはお菓子やさんで提供していたそうです。また、当時は濃い口醤油が発明されていなかったため、現在のようなめんつゆではなく、味噌をこしたものに鰹節など薬味を混ぜたものにつけて食べていました。

現在では蒸すことはなくなりましたが、今でも蕎麦を蒸籠の器に乗せ「せいろ」という品名で提供している店も多いですね。

つなぎに小麦粉を遣うようになって麺が茹でやすくなり、蕎麦は麺状になりました。「蕎麦切り」と呼ばれる軽食としての爆発的に普及します。

江戸の屋台名物「二八蕎麦」は、享保年間(1716~36)に登場。その頃の蕎麦1人前の値段は16文と幕府に決められていたので、二×八で16文とする、という説が専ら有名ですが、小麦粉粉二割り、蕎麦粉八割りで二八蕎麦という説もありますね。

ちなみに16文になるのだったら他の数字でもいいじゃないかと思いそうですが、探してみると16になる数は2×8かその逆、4×4しかありません。4×4だと四四(しし)となって縁起が悪いですね。


鬼あざみ清吉(三代歌川豊国画)

3ページ目 ざる・もり・かけの違いについて

 

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