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出た飯盛女!江戸時代の旅は犯罪、違法、迷惑行為となんでもあり。江戸時代の旅行事情【4】

出た飯盛女!江戸時代の旅は犯罪、違法、迷惑行為となんでもあり。江戸時代の旅行事情【4】:2ページ目

スリや詐欺、迷惑オバチャンに飯盛女

ぼったくりタクシーと並んで多かった犯罪行為は、護摩の灰と呼ばれるスリや置き引き、詐欺といったものでした。宿場ですから、大部屋では宿泊客の寝ている間にコッソリ枕元に置いてある金品を盗み取る枕探しという犯罪行為も多発していたようです。

その他にも現代で考えれば違法に当たる、留女(という)迷惑行為もありました。
強引な客引き行為で、文字通り客の腕を引っ張って強引に宿に引きずり込むオバチャンたちです。

旅籠などの宿泊施設ではで遊女を雇い入れる行為は法律で禁じられていました。しかし、前回説明した運送業などの公共事業が宿場の経済を圧迫して宿の経営はとても厳しいものだったようです。

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そこで登場したのが「飯盛女」です。

「飯盛女」という隠語を使い、書類の上では配膳などの仕事をさせる事になっていますが、その実態は遊女そのものでした。幕府はその事実を知っていましたが、宿場が潰れると被害が飛び火するため見て見ぬフリをしていました。

見て見ぬ振りどころか、1740年に「飯盛り女は一つの宿で2人まで」という御触れまで出しているところを見ると、ある意味では暗黙の了解として公認されていたという事になります。

しかし、このような御触れが出されても、守られることは無く品川の宿場で「飯盛女」の取り締まりが実施された時には1300人以上が捕らわれたという記録も残っています。

 

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