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なんと江戸時代にもあった旅行積立、そして高級ツアーも。江戸時代の旅行事情【2】:2ページ目
余談ですが、江戸時代にはこの様な積立制度は他にも存在しており、江戸の町では地震や火事などの災害に備えて七分積金という災害、労災、医療保険を合わせたような制度が存在していました。
運良く、くじに当たった講員がその講の目的地(伊勢講なら伊勢、日光講なら日光)へ、代表者として旅立てるというシステムになっていました。講による旅は完全な無料のツアーになっており、案内人がおり、宿場や食事、渡し舟などが提供されるため貧しい暮らしの人にとっては有り難い制度でした。
ツアーが終わり、そしてまた資金が貯まれば、過去に当たった人を除いて再びくじを引いて次のツアーが組まれます。参拝者の人数やツアーが組まれる時期は講の規模や経済状況によって異なりました。
四国の小藩、小松藩にこの様な記録が残っています。
「五、六人の百姓が伊勢参りに行きたいと願い出ているから許可を出した」
この記録に残る百姓達が講の当選者だしたら、このよな形で一つの村、集団で当選したということになり、講のシステムが地方の貧しい田舎の村にまで機能していたと考えられます。
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