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二世歌人であることをからかわれた和泉式部の娘・小式部内侍が即興で詠み放った、お見事すぎる名歌

二世歌人であることをからかわれた和泉式部の娘・小式部内侍が即興で詠み放った、お見事すぎる名歌:2ページ目

華やかな恋愛遍歴で知られる和泉式部の娘・小式部内侍

「小倉百人一首」の60番目の歌の作者・小式部内侍(こしきぶ の ないし)は、56番目に歌を取り上げられた女流歌人・和泉式部と、その最初の夫・橘道貞との間に生まれた娘です。

(画像出典:Wikipedia/小式部内侍)

和泉式部といえば、最初の夫である橘道貞と離婚した後の、冷泉院の皇子である為尊親王やその弟の敦道親王との華やかな恋愛を描いた『和泉式部日記』で知られる、平安朝を代表する女流歌人の1人です。『勅撰和歌集』にはなんと238首もの歌が選ばれています。

紫式部と同じ時期に一条天皇の中宮彰子に仕えていたこともあり、『紫式部日記』の女房批評にも

「男にだらしないところがあるけれど、ちょっとした言葉にセンスがあり、歌にも趣がある。こちらが恥じ入るほどのすごい歌人とまでは思わないけれどね」

という内容で名前が登場しています。

そんな名女流歌人の娘である小式部内侍も、母親に似て幼い頃から歌の才能に恵まれていました。しかし「2世」であるがゆえに、彼女の歌は「母親が代作しているのだろう」と噂が立ち、あまり評価されなかったといいます。

3ページ目 二世であることをからかう四条中納言をギャフンと言わせた名歌

 

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