幕末流料理男子?話題作「幕末グルメ ブシメシ」の主人公・酒井伴四郎。その正体とは?:2ページ目
倹約して江戸暮らし…下級武士はつらいよ
伴四郎が記した日記には、彼が仕事先で見たものや江戸の町で食したものばかりではなく、自炊の様子が非常に多く描かれています。それが『ブシメシ!』の主題となっているのには、深刻な事情がありました。
江戸に赴任した武士は単身赴任で、食事の支度をしてくれる家族や使用人も連れて来ていません。また、伴四郎のように禄高が高くない武士に料理人を雇うゆとりが無かったことは想像に難くなく、自分で炊事をする必要に駆られていました。
伴四郎の日記には、調味料は共同購入、ご飯は一緒に炊くがおかずを自前で用意した話が多く記されています。少ない稼ぎの中から倹約していたことが分かる記述から、彼の節約生活を窺い知ることが出来ます。
3ページ目 武士、厨房に入らざるを得ず!を楽しんでいた伴四郎