だるまに手足がない理由。そして、だるまのモデル「達磨大師」はキリストの使徒だった?:3ページ目
達磨大師はイエス・キリストの使徒だった?
達磨大師には、キリスト教の開祖であるイエス・キリストの弟子の使徒トマスと同一人物だという説があります。実際には、使徒トマスがインドでキリスト教の布教を行ったのは1世紀のことなので、達磨大師が生きたのが5〜6世紀ということから考えると矛盾が生じます。
なぜこのような伝説が生まれたのでしょうか?
1つには、インド出身のダルマ大師は彼がモデルの民芸品「ダルマ」の顔を見ても分かるとおり、彫りが深くて眉や髭が濃く、トマスと同じ中近東の出身では?と思わせる容姿をしていたことが考えられます。
また2人の亡くなった日が達磨大師11月2日・トマス12月21日と近いことや、インドに渡って教会を開いたトマスが「トマ」と呼ばれていたこと、両手足を切られて殉教したことなど、様々な重なる要因があったようです。
いずれにせよ、達磨大師も使徒トマスも「七転び八起き」の不屈の精神は、共通していたようですね。