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大都市・お江戸には”宿無し”もたくさん…仕事を斡旋してくれた「口入屋」が大活躍:2ページ目
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無宿人の行く末は
日雇いの仕事で糊口をしのぎながらも、どうしても仕事が見つからないと乞食になるしかありませんでした。16人の乞食の親分がいて貰い場を分割して支配していたそう。願人坊主(がんにんぼうず)や瞽女(ごぜ)がいました。
願人坊主は僧侶の恰好をした乞食のことで、加持祈祷をしたりあほだら経を唱えて金銭をせがんでいたようで、主に神田橋本町に住んでいました。
一方、瞽女は盲目の女で、三味線を弾いたり唄をうたうことで金銭をもらいながら歩いていました。各地を転々とする女旅芸人で、ほかの職を選ぶことはできず、ほぼ乞食のようなものだったのです。
無宿人から現れたヒーロー
宿無しの貧しい人の中には、放火や盗みなどをはたらくならず者や無法者になる人もいました。彼らは江戸の治安を乱す悪者でしたが、よく知られた鼠小僧次郎吉は人気があったそう。大名屋敷に忍び込んで大金を盗んで貧民街の人々に分け与えていたので、義賊として扱われていました。
江戸中期には、住民に加え浮浪者や地方からの出稼ぎ者が加わると、江戸の人口は100万人以上だったそうです。それだけ多くの人がいる江戸には、良くも悪くもいろんな人が集まってしまうのですね。
参考文献:「大江戸ものしり図鑑」花咲一男、「江戸の町(下)―巨大都市の誕生」内藤 昌
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