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江戸時代は無資格でも医者になれた?医者に診てもらえない庶民は市販薬も頼りに:2ページ目
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医者にかかれない庶民が頼ったのは?
なかなか医者に診てもらうことのできない庶民が、体調のすぐれないときに頼りにしたのは、市販の売薬でした。どんなものがあったのでしょうか。
症状によって薬の種類があり、婦人病には実母散、風邪薬には俵屋薬、傷の膏薬にはガマの油…というように、それぞれ人気の薬がありました。薬は、病気に効くものだけではありません。媚薬には井守の黒焼、強精剤には地黄丸などが人気だったそう。
庶民が恐れた病とは
江戸特有の病気といえば、江戸煩い。これはいわゆる脚気のことで、地方から江戸にでてきた奉公人がかかりやすかったそう。というのも、江戸で精白米を食べてビタミンB1不足になってしまったことが原因だったから。江戸煩いは、江戸を出て、地方に帰ったとたんに治る「奇病」とされていました。
当時の人びとが恐れた病気は、伝染病でした。風邪(インフルエンザ)、はしか、コレラ、労咳(結核)、痘瘡(天然痘)など、当時の医療の技術ではまだ治すことができなかったのです。
安政5年(1858)コレラの大流行、文久2年(1862)はしかの大流行は、江戸にとって大きな打撃になりました。庶民はパニック状態になり、疫病よけの絵やまじないなどが頼みの綱だったのです。
保険制度などが整備されていない江戸時代、医者がたくさんいても医療費が高くては、庶民にとってはあてにすることができません。市販の薬で治せるものは治そうという感じだったのでしょう。
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