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吉原ならではの構造。江戸時代の吉原の中ってどうなっていたの?:2ページ目
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2.お歯黒どぶ
次に、お歯黒どぶです。初期の頃、四方を取り囲んでいたお歯黒どぶ(大溝)は、5間(約9m)もの幅があり、汚水が流れていて遊女たちの逃亡阻止という役割もはたしていたとか。非常用のはね橋はあったものの、普段は上がっているのではね橋で逃げることは不可能でした。
堀の内側には塀があり、その向こうに約3000人の遊女がいた遊廓がありました。ちなみに遊廓の「廓」は、区画をなした地域の呼び名のこと。遊女のいる「廓」だから、遊廓なのですね。
3.仲の町
大門から入って、中央にある大通りが仲の町。ここは季節の催し物が開かれたり、春には開花間近の桜を植えたりと、いつも賑わっている場所です。この仲の町の両側にあるのが、各町の木戸門です。
木戸門を入るとそれぞれの町の大通りがあり、妓楼が立ち並んでいました。特に、江戸町1丁目と2丁目、京町1丁目の大通りが有名だったそう。一方、揚屋町のようにあまり目立たない通りもありました。一般の商家が並び、路地裏には裏長屋があり、江戸市中とあまり変わらない風景だったとか。
「大門」「お歯黒どぶ」「仲の町」と吉原の街の大まかな構造がわかったので、次回は「妓楼」をクローズアップしていきます。
参考文献:田中夏織(2002)『お江戸吉原草紙』
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